ほとんどのQY20が、電解コンデンサの容量抜けで、ノイズ・片側音無し・バランス崩れ・小音量になっています。電解コンデンサの交換でかなり改善するのですが、ボリュームを小さくすると、左右の音量バランスが崩れるのが、半数近くあります。はんだ付けの不良を疑い、色々直そうとしたのですが、直りません。ふと、ボリューム自体を疑い、左右の可変抵抗の抵抗値を調べました。
推測が当たっていました。ボリュームを下げると、抵抗値が小さくなるのですが、最小にしても、片方が1割ほどの抵抗が残っています。可変抵抗の構造を調べるために、分解しました。
可変抵抗のスライド部分の拡大です。
縦に4本あり、両端が左右の抵抗です。上がGNDで共通、下端で、それぞれ10kΩです。それぞれ、左右の電解コンデンサC49,C66につながっています。スライダーの電導板をつたって、中央側の2本にそれぞれ、つながります。それが、電解コンデンサC50,C67にそれぞれ接続されています。分かりづらいですが、GND側でない側でつながっているので、ボリュームを下げると抵抗が増える回路ですね。
で、、、そのスライダーの電導板の拡大です。
うーん、この汚れが抵抗値を増しているのならわかるのですが、ボリュームを下げても抵抗が増やさない作用をしています。謎。AZの接点復活材で、さらに抵抗が上がらなくなったのは、たしかにそうですよね。やっぱり、謎。
ちなみに、分解したものは、バランスが崩れたモノでないので、実は他の原因(例えば、電導板が歪んでいるとか)かもしれません。