起動の気配が見えないQY20 13号機。
前回、CPU、ゲートアレイ、ROM/RAM、音源チップ周り、LCDコントローラとほぼ全ての決戦状態を確認、断線部を結線しました。それでもなお、動きません。
画面も表示なし。一度だけ、崩れたブロックパターンが出てきたので、なんらかの動きはしているみたい。再度、1つづつ、チップ動作と結線状態を確認します。
- リセット回路:正常に動いています。
- NOTゲート:リセット部は正常です。(MIDI側は未チェック)
- リセット信号配線:CPUまで届いています。
- CPU:制御信号、アドレス、データはつながっています。アドレス、データは、ROM間で接続状態を確認しています。
- ROM:制御信号、アドレス、データともつながっています。
- RAM:未チェックです。
- ゲートアレイ:Pin11(LCDコントローラとの信号線:C/D)が切れています。
- 音源チップ:音源用メモリとの結線は正常です。信号も来ていそうです。AB16,17,19,20は常時L、AB18は常時Hのようです。CPU/DAC側の信号線は未チェックです。
- LCDコントローラ:未チェックです。LCD用メモリ間も未チェックです。
まだ未チェックがあるものの、断線部をジャンパーします。またまた、極細ピン。
左右に横断しているのが、今回のジャンパーです。ここは、LCD表示に関係する部分なので、この修復で完全復帰すると思えません。電源を入れてみると、、、明らかに、データ線が断線していることが推測できます。また、軌道を繰り返しているので、セルフチェックが働いているようです。引き続き、結線状態を追いかけないと、、、、
起動時にバッテリーローらしき表示も見えたので、バッテリーもバックアップ電池に変更しました。
<追記>
引き続き、結線をチェックします。画像から、まずはRAMをチェックします。すると、A8が断線していました。たしかに、データ線だと全データでそのビットが1の場合に影響があるので、影響範囲は広いですね。アドレスバスだと、その領域のみが全滅なので、この壊れ方は、アドレスバス断線が原因である可能性は大きいですね。修理に期待できます。いざ、修復。
そして、期待の電源ON。
完全復帰です!!
この瞬間が、至福の賜物です。
余韻に浸りながら、音を聞いてい見ると、、、今までで一番ひどい状態でした。ほとんど、音は出ておらず、ノイズもあります。Phone,Lineの両方共、左右のバランスも悪いです。
電解コンデンサの状態をチェックすると、こんな感じでした。
チェック付いているのが、容量抜けです。この修理は、次回にします。