QY20 13号機:①現状確認

2024/01/10

13号機 YAMAHA QY20 電子回路

 2023年11月末に入手したQY20 13号機の現状確認をしました。

ちなみに、QY20のLCD換装作業は、中断状態です。開発環境がクラッシュしました。正確には、Win11のEXPLORER、またはその関連プログラムが異常終了してしまい、Win11がまともに動作しません。ということで、新環境ができるまで、しばらく中断です。

LCD換装作業が終わってから、手を付けようとしていた、13号機の現状を確認することにしました。入手直後に、画面が映らない、キーの反応がない、電源投入ノイズもない、というメイン基板が故障しており、かつ、重症な状況ということまでは確認しています。

まずは外観。


ボタンもきれいな発色、液晶漏れもなさそうです。シリアル番号が付いているので、修理・改造もないことを期待できます。(シリアル番号が無いものは、ほぼ修理・改造されている)

開けてみます。



やはり、きれいです。修理痕がありません。コネクタ配線もきれいです。電池用配線もそのまま。バックアップ電池も付いたままです。では、簡単にチェック。

  • バックアップ電池は、ほぼ0v。ボタン電池に交換ですね。
  • 液晶表示用の-10v出力は、+0.7v。コンデンサ交換で直りそう。
  • 音の出ない原因は、掴めず。あり得そうな以下の症状はなし。
    • IC11に入るデジタル信号:キーを押しても信号なし★
    • IC11への電源:5v来ていた。
    • CPU動作:RD信号が出ており、CPUは動いているみたい。
    • IC11とIC7(音源チップ)の断線:なし
CPUが動いていて、★の症状は、初めてです。電源ノイズも聞こえないので、かなり悪い状況が伺えます。音源チップとつながる主要のICは裏側にあるので、銅箔シールドを外します。

銅箔のはんだ付けも残っており、修理の手が入っていないことが伺えます。って、銅箔を剥がして、基板裏側を見たところ、衝撃の事実が、、、


こんなの最初からあったっけ?、いえ、無いです。チップ配置確認用の基板(完全に動かない基板)を見ても、無いです。

そうです。修理の手が入っていました。また、フラックスでかなり汚れています。



一通り、フラックスを掃除して、音源チップとの導通をチェックします。ICが基板の表裏で、かつ1mm程度のピンピッチなので、正しくチェックできません。数本チェックして終わり。。。
結局、音の出ない原因は分かりません。デジタル側の問題は確かです。キーが入力されていない可能性もありますが、ボード基板は以前作成したキーボードチェッカーで動作確認済です。メイン基板側のキー入力部の断線もあり得ますが、全てのキーで動かないことはないので、キーボード周りの原因ではなさそう。

ところで、交換されていたR7。これって、バックアップ電池の残量をCPUが検知するためだけの抵抗であり、これが壊れることはほとんどないはず。この経路は断線しやすいので、この抵抗を疑ったのか、と思いましたが、断線していませんでした。なぜ、交換されている?
音が出ない原因は、この交換とは関係なさそうです。

ということで、まだまだ、続く。

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